女性に多い痛み疾患

公開日:2016/05/23

最終更新日:2025/10/21

鶴賀 哲史 先生

この記事を監修したドクター

東京都立病院機構 がん・感染症センター 都立駒込病院 緩和ケア科医長鶴賀 哲史 先生

まず確認したい「痛みの種類」

「あちこちが痛い」というとき、それが関節の痛みなのか、筋肉の痛みなのかを見極めることが大切です。

関節が複数痛む場合は「多発関節痛」と呼ばれ、膠原病や変形性関節症(OA)などの可能性があります。膠原病の中でも特に頻度の高いのが、関節リウマチシェーグレン症候群です。 それぞれの特徴を見てみましょう。

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関節リウマチの特徴

関節リウマチは自己免疫の異常によって関節に炎症が起こる病気です。代表的な症状は「朝のこわばり」ですが、これだけで診断はできません。炎症が起こりやすいのは、手や足の第2・第3関節などの小さな関節で、腫れ・熱感・赤み・痛みを伴います。肘関節では曲げ伸ばしがしづらくなり、膝関節では正座が難しくなることで異常に気づくことがあります。

血液検査ではCRPやリウマトイド因子などを確認しますが、早期の小関節炎では異常が出ない場合もあります。
気になる症状が続く場合は、膠原病内科やリウマチ専門医の受診を検討しましょう。

シェーグレン症候群の特徴

シェーグレン症候群でも指の関節痛がみられることがありますが、炎症が軽く、熱感を伴わないのが特徴です。
症状としては、ドライアイ(目の乾き)や口の乾燥などの“乾き”が同時に起こることが多く、問診で重要な手がかりになります。
血液検査では抗核抗体を調べますが、関節リウマチとの鑑別が難しいこともあります。
手指の第2関節に多く見られる痛みがシェーグレンの特徴のひとつです。

全身の痛みがある場合は?

体全体の筋肉痛が続くとき、インフルエンザなどの感染症以外では、線維筋痛症などの慢性疼痛症候群の可能性もあります。
また、多発筋炎・皮膚筋炎では筋肉痛よりも筋力低下が主症状になります。
さらに、混合性結合組織病などの膠原病関連疾患でも筋肉痛がみられることがあります。
線維筋痛症は、全身に広がる慢性的な痛みを特徴とし、圧痛点(押すと痛みが強い部位)の数で診断を行います。

受診の目安

痛みが長引く、関節が腫れる、乾燥症状を伴うなどの場合は、膠原病内科やリウマチ内科を受診しましょう。女性はホルモン変動や免疫の影響で、これらの疾患が発症しやすい傾向があります。早期発見・早期治療が、関節や筋肉のダメージを防ぐ第一歩です。

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