思春期は第二の誕生

公開日:2016/07/04

最終更新日:2021/10/18

田中 裕之 先生

この記事を監修したドクター

東京大学医学部附属病院小児科 助教田中 裕之 先生

思春期とは?

「思春期」はこどもからおとなへ変わってゆく移行期全体を指す言葉です。思春期はからだにも、こころにも、「第二の誕生」と呼べるほどの大きな変化をもたらす時期であり、本人も周囲の大人もその変化に戸惑い、時にいろいろな問題を生ずることになります。

思春期のからだの変化

思春期には女性ホルモンが増えていくことによって、二次性徴と呼ばれるからだの変化があらわれます。女の子の二次性徴は、乳房が発育して胸が大きくなることから始まり、陰毛や腋毛が生え、その後に生理(月経)が来るようになります。生理が来てから2年くらいすると身長の伸びも止まって成人身長に達します。平均的には9歳過ぎから胸が大きくなりはじめ、12歳台で生理が来ますが、個人差が大きく、早い人と遅い人では4年くらいの幅があります。

思春期のこころの変化

思春期にはこころにも大きな変化があります。自己への関心の高まりから、自立したいという欲求が増す一方で、親から離れることの不安も感じます。この感情の表れとして周囲の大人への反発と依存の間を揺れ動きながら成長してゆく時期になります。そのため、同じ境遇である仲間との関係を重視するようになりますが、対人関係の未熟さからトラブルに見舞われやすいという特徴があります。安心できる存在として、ほどよい距離感での家族のサポートが必要になります。

もっと知りたい! ドクター監修の記事を続けて読む