厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)監修

Q21.「体がだるくていつも疲れています。」

A21.「十分な休みや睡眠を取って生活の改善をしましょう。」

どんな症状? どんな病気?

          

女性によくある症状のひとつに、体のだるさ、疲れが取れないなどがあります。発熱がある場合とない場合とでは疑われる病気が異なります。
更年期障害でも起こりますし、女性ホルモンのバランスの乱れによっても起こります。
また、月経の異常や体重の増減、食欲や睡眠の状態、口の乾きや息切れ・動悸、便通の異常によっても起こります。

どんな診察をするの?

発熱がない場合、よくある病気としては、貧血・糖尿病・肝障害・心不全・腎障害・甲状腺があげられます。
更年期以降では糖尿病が多く、空腹時血糖だけは見逃すことがあります。内科的な異常が見られない場合は、過労やストレス、睡眠不足、更年期などを疑います。自律神経のバランスが崩れて起こることが多いようです。
また、うつを引き起こしている場合もあります。うつの場合は睡眠障害を訴えることが多くなります。
見落としがちなのは、いびきや睡眠時無呼吸症候群などの自分では気づかない慢性睡眠不足を要因とした疲れやだるさがありますので、睡眠時のいびきの有無も確認します。更年期障害の一症状の場合もあります。

治療や対処法は?

背後に隠れた病気がなければ、過労や睡眠不足、ストレスによる自律神経のバランス改善を促すために、休みを取ったり、規則正しい生活をするようにします。
自律神経のバランスが崩れている「病気」であることを認識して「気持ちの持ちよう」では改善しないことを理解しましょう。
自律神経を安定させるための薬を服用することで改善することがあります。うつの症状が精神症状として出ている場合は、精神科、心療内科の専門医へ相談することが大切です。