Q17.「微熱が続いていつも熱っぽいです。」
この記事を監修したドクター:古川 真帆 先生、平池 修 先生
最終更新日:2022/11/24
微熱ってそもそもどれくらいの体温なの? どんな病気があるの?
ヒトの体温はその時によって変わりますが、微熱、よく使う言葉ですが具体的には何度かがわかりにくいですね。感染症法の医師及び指定届出機関の管理者が都道府県知事に届け出る基準には、「発熱」とは体温が37.5°C以上を呈した状態をいい、「高熱」とは体温が38.0°C以上を呈した状態をいう、と書かれています。微熱は、およそ37.5°C前後のことを指すと考えて良いでしょう。微熱で考えられる病気は数多くありますが、細菌やウィルスなどによる感染症や全身の血管や筋肉、関節などに炎症が見られる膠原病が原因になるとこもありますし、がんなどの病気が原因で熱が続くこともあります。心筋梗塞や狭心症などで発熱することもあるので注意が必要です。
1回発熱があることを確認したらば、それに伴った症状(のど痛、咳や痰などの呼吸器系症状、関節の腫れ、筋肉痛、食欲低下、皮膚の発疹、腹痛や下痢、全身倦怠感や体重減少など)がないか、1日の中で熱の変化がないか(ずっと高熱か、朝と晩で1℃以上差があるか)などをみると病院にかかった時に診断に役に立ちます。また、飲んでいるお薬や海外への渡航歴(最近会った人も含む)の確認も必要です。
どんな診察をするの?
発熱が始まった時期とパターン、熱以外の症状などを確認し、病気と関係がありそうと思われたらば、その存在を疑って検査をします。身体の所見をみて、採血検査や超音波、レントゲン、CTなどの画像検査をすることもあります。
最近では新型コロナウィルス感染症が流行っているため、キットを使って検査をすることもあります。新型コロナウィルス感染症については、厚生労働省のページが参考になります。
⇒厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について
女性の場合、排卵後はわずかに体温が上がるため、月経周期を確認したりもします。
治療や対処法は?
原因疾患が特定された場合はその治療をおこないますが、検査をしても原因のわからない発熱である場合もよくあります。微熱以外に症状がないのであれば基本的に様子をみることになりますが、毎日定期的に体温の測定をして記録し、傾向を把握することは必要です。現時点で異常がなくて一度解熱しても、後日に疾患が現れることもあるので、経過をみることは重要です。