若い頃からの認知症予防

公開日:2021/09/30

亀山 祐美 先生

この記事を監修したドクター

東京大学大学院医学系研究科老年病科特任講師亀山 祐美 先生

様々なことに興味関心を持つことが認知症予防の秘訣

認知症は、生活習慣を整えることで予防できるとわかってきました。
高齢者になってから予防するよりも、若い頃からの食習慣、運動習慣が予防につながります。

  1. 食事
    魚と緑黄色野菜をたくさん食べる人は、認知症になりにくく、油物や甘いものを好んでたくさん食べる方は認知症になりやすいという疫学データがあります。地中海食が理想です。ちなみに、現段階で認知症予防効果があるとして推奨されているサプリメントはありません。
  2. 運動
    有酸素運動が認知症予防に効果があります。
  3. 生活習慣病の管理
    糖尿病・高血圧・脂質異常症を予防し適切にコントロールをすることで認知症予防につながります。特に中年期の肥満、糖尿病は認知症の危険因子になっています。
  4. 禁煙・軽く飲酒
    喫煙と多量飲酒は認知症の危険因子となっており、禁煙と飲酒するにしてもほどほどにすることが推奨されます。
  5. 認知トレーニング
    記憶力のトレーニングや認知機能を刺激するトレーニングは、お勧めです。
  6. 社会活動
    社会参加で社会活動を行うことは、認知症の予防になります。

これらの予防をいくつか組み合わせて、仲間と一緒に長続きさせましょう。
高齢になってから急に食習慣や運動習慣を改善することは難しく、認知症の予防は、若い頃から生活習慣を整え、仕事ばかりでなく趣味も楽しみ、年をとり足腰が弱くなってもできるような趣味(読書、塗り絵、ボードゲームなど)も含め様々なことに興味関心を持つことが認知症予防の秘訣です。

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