厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)監修

Q.「妊娠中にプールや温泉に入っても大丈夫ですか?」

この記事を監修したドクター:熊澤 惠一 先生
最終更新日:2024/1/24

適切に塩素消毒されたプール水が、早産、自然流産、低出生体重児、先天異常などのリスクになるという明らかなデータは現在のところ確認されておりませんが、プールでは咽頭結膜熱、流行性角結膜炎、腟トリコモナス症、大腸菌感染、手足口病などといった感染症にかかる可能性があります。

スイミングについては、出血や切迫早産の兆候がなく、未破水であれば、妊娠中でも可能な運動であり、日本国内において適切に消毒されたプールでこれら感染症にかかるリスクは決して高いものではありませんが、感染症にかかるリスクが少ないながらもあり得ることに留意する必要があります。具体的には上記感染症が流行しているかどうかを考慮するのも良いとおもいます。

温泉については、頻度は低いながらもレジオネラ感染症(肺炎などをおこす)のリスクがありますので、その後に咳が持続するなどあれば医療機関の受診をしましょう。またプールサイドや浴場では、くれぐれも足を滑らせて転倒しないように注意すること、不潔なバスマットなどにも注意してください。