厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)監修

ヘルスケアラボ健康相談窓口

デートDVによる妊娠と出産から

タイトル通り、今ではデートDVによる妊娠と出産であったことを痛感しています。
私は今現在33歳、未婚で息子を出産し、ひとり親として一歳九ヶ月を迎える息子と実家の両親と四人暮らしをしています。
独身時代は他県で正規職についていましたが、妊娠と出産を機にその正規の職も辞して地元に戻ることになりました。
それも、相手との結婚生活が現実のものとならなかったことが原因としてあります。
相手の方とは、結婚や家庭をつくる、という言葉を相手の口から聞いていたものの、いざ子どもができ、家庭を持とうとなると「今はできない」と言われてしまいました。
付き合っている時には束縛が強く、価値観も合わないと感じたことがあったり、それによる毎晩遅くまでの話し合いにより、仕事もフルでしていたために自分の体力の限界も感じ、別れようと申し出たことが何度もあります。しかし、別れてはもらえず、私も腹をくくってこの人と一緒になる覚悟を決めたのですが、いざ子どもができたといったところで前述したとおりです。
他県での出産の準備も整えていましたが、相手に頼れる状況でもなく(実際に、「来てほしい時に行ってあげられないかもしれない。」と言われました。)私は里帰り出産を決め、その後、結婚の意思がないことをやんわりと遠回しにオブラートに伝えられ他県での職も退職することとなりました。
妊娠、出産の時は毎日を必死に生きていました。そのような状況だったので、何度死にたいと思ったことか分かりませんが、ここまで妊娠、出産、育児をして、両親のサポートも受けながらなんとかやって来られました。
ただ、その間も今現在も相手(息子にとっては実の父親)のことで、今までの経過やこの先の事を考えると心が不安定になり、日常生活にも支障が出る日が数日あります。(具体的に情緒不安定のために子どもと接することができず育児が全く手につかなくなってしまうことです。)
付き合い続けること自体については、自分の意思をはっきりと相手に伝えてきたけれども、相手との話し合いの末、付き合い続けることになったのに、いざというときが来てこの結果では自分の気持ちは無下に扱われたのだと思わざるを得ません。
どのように気持ちを持っていったらよいのか。未婚で出産し、認知もしてもらえていません。
ただ、公正証書は作成し、息子の養育費については毎月支払ってもらえることになりました。
しかし、私自身の価値や私自身への大切さ等という面で悲しさや寂しさが残り、凝りとなって時折涙が流れます。
この不安定さを解消するために前を向いて無理してでも頑張ってきました(仕事も非常勤ですが就くことができました。息子も無事、保育園に入園しました。)が、時折発するこの心の不安定さに頭を悩まされています。
私は納得して相手と別れたわけでは無いため(また、相手からも納得のいく回答を何一つ受け取っていないので)今後、どうしていったらよいのでしょうか。

ヘルスケアラボからの回答

お寄せいただいた質問にお答えします。
たしかにあなたは、付き合った男性に、自分で望んだ時期に望んだ形で妊娠し出産する自由を奪われていました。おそらく、付き合っていた何年もの間に巧妙に力関係を構築して、彼の都合のよいようにしていったのですね。
ピルやIUSなど確実な避妊法は、そのような状況で妊娠してしまう事態を予防し、女性が仕事や学業を続けられるようにと、女性の自立のために産み出されました。これらがない時代には、女性はたくさんの子どもを抱えて働くこともままならず、貧困、暴力や虐待に陥っても耐えるしかなかったのです。
しかしあなたにとってよかったのは、妊娠、出産に際しても、ご実家の力、また、あなた自身に働き続ける力があったことです。
これから、人生はまだまだ続きます。平均寿命までまだ50年以上あります。お子さんも、ママの生き様をじっと見ています。これまでのことを振り返り、前向きに生きようとお手紙をくださったあなたは、素晴らしいです。きっとこれから人生が変わっていくでしょう。
体調や情緒の不安定は、低用量ピルでかなり改善されます。安定して働きやすくなりますし、月経も楽になります。あなたが次に妊娠を望む時まで、ずっと飲めます。どうぞかかりつけの産婦人科医にご相談ください。

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性暴力、デートDV

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