大腸がん

公開日:2016/05/24

若尾  文彦 先生

この記事を監修したドクター

国立がん研究センターがん対策研究所 事業統括若尾 文彦 先生

早期には自覚症状がありません

大腸粘膜の一部が内側に盛り上がって突起物(ポリープ)ができます。ポリープは腫瘍性のものと、非腫瘍性のものがあり、腫瘍性のものは大きくなると、がんを発生する確率が高くなります。大腸がんは、長さ約2mの大腸(盲腸・結腸・直腸・肛門)に起こるがんで、日本人ではS状結腸がんと直腸がんが多いと言われています。
40代から増え始め、50代で多くなり、高齢になるほど高くなります。大腸がんの罹患率、死亡率はともに男性が女性の約2倍と高くなります。
早期の段階では、自覚症状はありません。進行すると、多い症状としては、血便、下血、下痢と便秘の繰り返し、便が細い、便が残る感じ、おなかが張る、腹痛貧血、原因不明の体重減少などがあります。なかでも、出現の頻度が高い、血便については、などの良性疾患でも同じような症状が起こります。痔と自己判断せず、早期発見のためには、早めに消化器科、胃腸科、肛門科などを受診することが大切です。

大腸がん検診を受けましょう

大腸がん検診は、便に血液が混じっているかどうかを検査する便潜血検査が有効です。また、大腸内視鏡検査は早期発見に有効です。検査時にポリープが見つかれば、その場で切除することもできます。症状が出る前に、検診で早期発見が可能です。早期に発見できれば、がんを完全に取り除ける可能性が高くなります。

どのような治療がありますか?

大腸がんの治療には、内視鏡治療、手術、薬物療法、放射線治療などがあります。治療法は、病期、全身状態、年齢、合併するほかの病気などを考慮して医師と相談しながら決めていきます。

さらに詳しい情報は『がん情報サービス』「大腸がん」をご覧ください。
http://ganjoho.jp/public/cancer/colon/index.html

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