妊娠中に行われる出生前検査について

妊娠中の出生前診断は、おもに胎児の染色体数の変化(21トリソミー症候群(ダウン症候群)・18トリソミー症候群・13トリソミー症候群など)を調べる目的で行われます。 以下に代表的な検査とその検査時期を紹介します。これらの検査を受ける前には、ご夫婦で、臨床遺伝専門医や専門知識を持つ産婦人科医師による遺伝カウンセリングを受けるようにしましょう。 (産婦人科診療ガイドライン産科編2017 CQ106 -1「遺伝カウンセリング」、CQ106-5「染色体検査実施上の注意点」より抜粋)

胎児超音波検査(検査時期:妊娠11週~13週)

胎児の首の後ろの厚さなどを測定し、胎児が染色体の数の変化を持っている確率や可能性を推定します。

母体血清マーカー検査(検査時期:妊娠15週~20週)

母体血液中の特定の血清マーカーを測定して、その結果をもとに、胎児が21トリソミー症候群、18トリソミー症候群または開放性神経管奇形である確率を推定します。

NIPT(検査時期:妊娠10週以降)

母体血液中の胎児由来のDNA断片を次世代シークエンサーという機械を使って解読し、胎児がトリソミー症候群である可能性を判定する検査です。21トリソミー症候群・18トリソミー症候群・13トリソミー症候群が対象です。
結果が陰性の場合、3つのトリソミー症候群である可能性は99%以上の確率で否定されます。結果が陽性の場合、診断の確定には羊水検査や絨毛検査が必要です。現在のところ、検査の適応は、分娩時年齢が35歳以上であることや、超音波検査や母体血清マーカー検査で胎児がトリソミー症候群である可能性を指摘されている場合などに限られています。

羊水検査(検査時期:妊娠16週以降)

超音波で観察しながら子宮に針を刺して、羊水を採取します。羊水中の胎児の細胞を培養してから、顕微鏡で直接観察して、染色体の数を調べます。
上記の3つと異なり、胎児の染色体を直接観察する確定的な検査ですが、1/300程度で流産の可能性を伴う検査です。妊娠11週以降から可能な絨毛検査もありますが、こちらは1%程度で流産の可能性を伴います。