流産/死産と言われたときは

定期健診に行ったら赤ちゃんの心拍が見えないと言われた、出血があって受診してみたらもう流産した後だった、胎動が少ない気がして受診してみたら赤ちゃんの心臓が動いていなかった…。

赤ちゃんが亡くなってしまった、という事実はとてもショックなものであり、その事実と向き合った時の感情は人それぞれで、いずれもとても深いものです。

これからどうなるの?

妊娠22週未満で赤ちゃんが外に出てしまうことを流産といい、それ以降を死産といいます。赤ちゃんがお腹の中で亡くなっていることがわかったけれどまだ外に出てきていない場合、妊娠週数によってこれからのことが変わってきます。

妊娠12週未満の場合
大抵は2〜3週間のうちに出血と子宮収縮(強い月経痛)がおこり、流産の過程が自然に終了します。この経過をたどるのを自然待機することもできますし、病院で流産手術をしてもらって、医療的に流産の経過を終了させることもできます。流産手術では子宮の入り口を柔らかくする前処置のあと、子宮の入り口を開いて子宮の中に残っている組織を取り除いてもらいます。前処置を終えたら、ほとんどの場合その後の処置中は麻酔で眠らせてもらえます。

妊娠12週以降の場合
日本では妊娠12週以降の流産でも死産届けが必要です。なかでも赤ちゃんがある程度大きくなっている場合や、22週以降の死産の場合には、自然待機によるお母さんの出血などのリスクが高くなるため、病院に入院して、時間をかけて子宮の入り口を充分ひらいて陣痛促進剤を使って赤ちゃんを娩出します。

流産/死産はあなたのせいではありません。

私が○○したのがわるかったのかな、○○しなかったからいけなかったのだろうか‥色んな考えが浮かぶでしょうが、流産・死産の原因の多くは赤ちゃん側の問題です。自分を責めないで、むしろいたわってください。体の回復にはそれほど時間特に、妊娠初期の流産のほとんどは受精卵になった時点で生じた染色体異常が原因で、ヒトという種では約15%におこっている現象です。体の回復にはそれほど時間がかからないかもしれませんが、こころの傷が癒されるには時に半年ほどかかります。時間をかけて、ご自分のこころとからだを癒してください。流産や死産を2回以上連続して繰り返してしまった時には、繰り返す確率をさげるために医療的なお手伝いできないか考えられることがありますので、病院でご相談ください。また、半年以上経ってもこころの傷から立ち直れず日常生活に支障があるような場合には、かかりつけの産科やグリーフケアを提供している機関にご相談ください。市町村の男女共同参画センターにも無料の相談窓口がある場合があります。

友人/家族が流産したとき、なんて声をかけたらいい?

「赤ちゃんが亡くなって父親である自分もつらいが、からだの変化を体験している妻と全く同じ気持ちではないような気がする…。」
「友人はいまとってもつらい経験をしているに違いない、でも、下手に声をかけて逆に傷つけてしまったりしないだろうか…。」
どう声をかけていいかわからない時でも、本人が了承したなら是非何も言わず側にいてあげてください。緊張で硬くなった背中をさすってあげるのもいいでしょう。ご本人を思いやっているというあなたの気持ちを素直に表してください。あなたの態度や言葉がご本人の気に触ることがあるかもしれません。それはあなたのせいではなく、過敏になったりイライラしたりするのもご本人にとって必要なプロセスなのだと思いましょう。本人が悲しむこと、涙を流すことを妨げないでください。
こころの傷が回復に向かうプロセスの代表的なモデルとして、
1. 否認・隔離(とても信じられない!)
2. 怒り(何故私がこんな目に!?)
3. 取引(なにかにすがり、自分を責めることで許しをこおうとする)
4. 抑うつ(なにもできなくなる)
5. 受容(事実を受け入れ、前を向けるようになる)
というものがあります。全ての方がこのモデル通りであるわけではありませんが、ご参考にしてください。