パニック症

これって珍しい病気?

パニック症(以前はパニック障害と言われていました)は、100人におよそ1人はかかる比較的ありふれた病気です。20~30代に起こり始めることが多く、女性の方が男性より2~3倍起こりやすいと言われています。
パニック症と思われた症状の裏に、からだの病気が隠れていることはよくあります。甲状腺の病気や貧血、心臓の病気などもパニック症と似た症状を呈します。したがって、必ず内科・心療内科などでからだの検査をすることが重要です。

パニック発作とパニック症の違い

パニック発作は20~30分ほど続く激しい恐怖や不安で、パニック症でなくても起こります。パニック発作は10人に1人は経験するもので、緊張や運動後に起こることもあれば、まったく予期せず起こることもあります。突然出現する動悸や息苦しさに加え、死んでしまうのではないかという恐怖感が出現することもあります。次に挙げた症状のうち、4つ以上の項目にあてはまればパニック発作と考えられます。

<パニック発作としてみられる症状>
・動悸、脈拍数の増加
・発汗
・身震い
・息苦しさ
・窒息感
・胸部の痛み・不快感
・吐き気
・めまい
・寒気、熱感
・うずくような異常感覚
・現実ではない感じ
・「どうにかなってしまう」ことに対する恐怖
・死ぬことに対する恐怖

一方、パニック症はパニック発作が繰り返されることによる不安の増強や、期間が1ヶ月以上持続することに加え、パニック発作に関連した状況(運動や慣れない場所)を避けるような行動がある場合に考えられます。

治療によって劇的に改善します

パニック症は治療によって、劇的に改善します。
精神科・心療内科での薬物療法と認知行動療法が大きな治療法となります。
生活習慣のなかでは、カフェイン、アルコール、ニコチンなどの物質を過剰に摂取することで症状が出現することもあります。また、食事習慣や睡眠習慣が規則的でないことも原因となりえます。
日常生活の中の行動を見直すことでパニック発作が改善することももちろんあります。

抱え込まず、心療内科・精神科を受診しましょう

パニック発作を数回繰り返すようになると、パニック発作の出現自体が不安の原因となってきます。パニック発作を家族や友人に相談できない人も多く、日常生活の中に行動変化が出現して周囲の人から心配されることもあります。
上記のような症状がみられる場合には、早めに医療機関を受診しましょう。

東邦大学医療センター大森病院
心療内科
小野陽子